昨日、古河市内の小・中・高等学校の代表や警察関係者、地域の関係団体が一堂に会する「古河市学校警察等連絡協議会(学警連)」の総会および第1回研修会がコスモスプラザにて開催されました。この協議会は、学校と警察、そして地域社会が緊密に連携し、子どもたちの健全育成と安全な生活を守るための指導体制を確立することを目的に毎年行われているものです。
今回の研修会では、古河警察署の生活安全課より「令和の少年非行の実態」について具体的な講話をいただきました。そこで示された現状は、私たち大人が想像する以上に深刻な変化を遂げています。
警察講話から見える「令和の少年非行」の現実
警察からの報告によると、県内の少年犯罪は4年連続で増加傾向にあり、その水準は平成30年と同等にまで悪化しています。特に現代の非行やトラブルは、従来の「目に見える場所」から、インターネットやSNSといった「大人の目の届きにくいデジタル空間」へと移行している点が大きな特徴です。
講話では、特に以下の3つのリスクが指摘されました。
大麻使用の低年齢化と認識の甘さ
法改正により「使用」も罰則対象となりましたが、検挙された少年の約6割が「危険性や有害性がない、またはあまりない」と認識しており、誤った情報に流される高校生や中学生が増加しています。
オンラインカジノという罠
10代の約3%に利用経験があり、その約6割が依存を自覚、約46%が借金を経験しているという極めて違法性の高い実態があります。
SNS・AIを悪用した深刻な被害
SNSでの「自撮り画像」の送信が性的被害の入り口(被害の約6割)になっているほか、同級生の顔写真をAIで加工・拡散する「性的ディープフェイク」による名誉毀損など、新たなテクノロジーを悪用した犯罪が発生しています。
これらのトラブルは「自分たちには関係ない」「うちの子に限って」という小さな油断から始まります。一度「闇バイト」などの犯罪に加担してしまうと、家族への脅迫などから抜け出せなくなる恐怖のサイクルも存在します。

この厳しい状況は、決して遠い場所の出来事ではありません。
本校においても生徒間のSNSトラブルが発生・発覚しています。
日常のささいな人間関係の行き違いが、LINE等のやり取りを通じてエスカレートするケースが複数見られます。
学校としても、発覚時の迅速な聞き取りや保護者連絡はもちろん、7月には全校生徒を対象とした臨時のSNS指導や、家庭でのルール作りを促す文書配付などの予防措置を行ってまいりました。
しかしながら、学校外でのSNSトラブル、パスワードや個人端末の奥で行われるやり取りを、学校の指導だけで100%防ぎきることは極めて困難であるのが本音です。
夏休みに向けて:いま、私たち大人ができること
まもなく、子どもたちが楽しみにしている夏休みが始まります。
自由な時間が増える一方で、スマートフォンやSNSに触れる時間も飛躍的に増加します。
この大切な時期を前に、ぜひご家庭で次の2つの点について、子どもたちと一緒に向き合っていただけないでしょうか。
1.「スマホの使い方」を子どもと対話しながら決める
「禁止する」「取り上げる」といった一方的な押し付けではなく、なぜルールが必要なのか、トラブルに巻き込まれたらどうなるのかを、警察から示された具体例をもとにぜひ対話してください。フィルタリングの設定は、子どもを守るための最初の、そして最も有効な盾となります。
学校からも家庭での約束づくりに関する通知を出しています。
2. 「困ったときは、すぐに大人(警察・学校)に頼る」を約束する
SNS上の行き違いや、万が一怪しい闇バイト・画像送信などのトラブルに巻き込まれてしまったとき、子どもたちは「怒られる」「自分でなんとかしなきゃ」と抱え込んでしまいます。
「どんなことでも、困ったときは一番に相談してほしい。家族は必ず味方になるし、必要なら一緒に警察に相談しよう」
そう日頃から伝えていただくことが、子どもたちの安全を確保する最大の防犯対策になります。
共に子どもたちを育むパートナーとして
今回の協議会を通じ、学校、警察、地域、そして家庭が一体となって子どもたちを見守る「目」を増やしていくことの重要性をあらためて痛感いたしました。
学校は、子どもたちが安心して学び、失敗しながらも成長していける場所でありたいと考えています。しかし、その安心の基盤は、ご家庭や地域の皆様との温かい信頼関係があって初めて成り立ちます。
この夏休み、子どもたちが大きな事故や犯罪に巻き込まれることなく、元気に、そして一回り大きく成長して2学期を迎えられるよう、学校も全力を尽くします。
保護者の皆様、地域の皆様におかれましても、どうかあたたかい見守りと、必要に応じたお声がけをよろしくお願いいたします。お気づきの点や不安なことがございましたら、7月の面談等でお話しください。共に手を取り合い、子どもたちの輝かしい未来を支えてまいりましょう。